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メルマガバックナンバー #013

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    落語探偵団通信 Vol.013       2011年9月20日
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●まくら

皆さん、こんにちは。
彼岸となった途端に涼しくなりましたね。
台風の雲行きも怪しい雰囲気です。
さて、第3回目の調査報告会が今週末に迫り、着々と準備を進めています。

⇒《目次(番組表)》────────────────────────
今回のメルマガの目次です。
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃・「第3回 調査報告会という名の落語会」開催迫る! 
 ┃・「大工調べ」を検証する
 ┃・編集後記
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
⇒《告知》─────────────────────────────
■第3回 落語会の開催迫る!!

我が落語探偵団の「第3回 調査報告会という名の落語会」の開催が迫りまし
た。

  9月24日(土)18:00開演
  落語協会2F(黒門亭)にて開催いたします。
  ちなみに木戸銭は予約1,500円、当日2,000円です。

チケットの予約は探偵団Webサイト(https://rakugo-tanteidan.jp/)にて受
け付けております。

今回の出演者は古今亭駒次と柳家ほたるが当番となって、担当した探偵団の
ミッションについての落語と調査報告を行います。

 ・古今亭駒次「<お楽しみ>」〜電車で巡る、落語の舞台〜
 ・柳家ほたる「<お楽しみ>」〜落語の心霊ポイントを検証せよ!〜

是非足をお運びください。

⇒《コラム》--───────────────────────────
■「大工調べ」を検証する

 その時期や何を基軸に換算するのかによって多少のブレはあるものの、江
戸時代の通貨である「両」は、今の金銭価値に直せば、ざっと1両=10万円と
なる。1両は4,000文(後に6,000文になったりするが)だから、1文は25円と
なる。蛇足だが、16文のそばは400円となる。

 さて、「大工調べ」での与太郎は店賃を滞納して大家に道具箱を留め置か
れる。演者によって数字の違いがあったりするが、私が知るケースの1つとし
て、6ヶ月で1両800文というのを例に考えてみよう。今の金額で言うと、12万
円。これを6で割って、月の店賃は2万円となる。当時の長屋の店賃の相場は
500文(12,500円)と言われている。これに対して与太郎の住まいの店賃は
800文となる。与太郎と言えども、棟梁の言葉によると腕の良い大工だから、
それなりに稼いでいたことだろう。ちなみに当時の大工の手間賃は日に600〜
700文(15,000〜17,500円)だったとの記録がある。

 噺はいよいよお白州でのクライマックス。奉行が大工の手間賃を尋ねる
と、棟梁が「最近は大工の手間賃も上がっていて、日に15匁」と答える。日
当2.5万円。道具箱を留め置かれた期間が20日間だから、結果与太郎は5両の
金を手にする。もちろん、「日に15匁」というのは、先ほどの例と比較して
も載せ過ぎである。棟梁の機転だ。

 滞納した店賃を1両2分800文とする演者もいるが、これは6,800文となっ
て、ちょっと割高感が大きいし、そもそも6ヶ月という月数で割り切れない。

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■編集後記
 探偵団落語会で私がプレゼンするパートを「主宰の余興」と名付けまし
た。今度の落語会では三遊亭圓朝師匠の速記本について、少し話をしてみた
いと思っています。
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