#010 「妾馬」の謎を追え!(その2)
こんにちは、古今亭駒次です。 | |
待ち合わせ場所の解説から | |
今回の調査取材は本郷からスタートです。 本郷三丁目交差点の「かねやす」前でスタッフと待ち合わせし、東京大学本郷キャンパスにある赤門を目指します。 その前に、待ち合わせの場所「かねやす」について一言。 噺のマクラなんかに出てくる、「本郷もかねやすまでは江戸のうち」という川柳でうたわれている、「かねやす」です。 「花見の仇討ち」で飛鳥山を舞台とする場合にそこに向かう道順の説明などで、この川柳が出てきます。 江戸時代当時は歯磨き粉などの販売を生業としていたようですが、今はバッグやおしゃれ小物を販売しているようです。 そもそも江戸という街は当時狭い区域でしたが、その中でも中心部分は火事に備えて屋根を瓦葺きにすることが義務づけられていて、その境目が本郷のかねやすの所までということで、先ほどの川柳が生まれたんですね。 | |
そもそも赤門とは何なのか? | |
さて、本郷通りに面した東大赤門はテレビなどにしばしば登場する有名スポットです。 東大には別にちゃんと正門があるのですが、認知度としては遙かに赤門の方が上です。 今回何故この赤門を見に来たかと言うと、妾馬に出てくるお殿様の名前が「赤井御門守」。 屋敷に赤門があったということでこの呼び名が付いたであろうと、まずこれを見に来ました。 将軍の娘や孫娘を大名などに降嫁させる場合、迎え入れる側が屋敷に朱塗りの門、いわゆる赤門を建てることになっており、その現存するうちの最も有名なものが東大の赤門です。 東大本郷キャンパスは、旧加賀藩前田家上屋敷があったところで、その赤門がそのまま残されたものです。 ちなみに、東大の赤門は国の重要文化財に指定されています。 落語で大名屋敷の門番が甚兵衛さん(火焔太鼓)や八五郎といった人々と会話をするシーンが登場します。 門番がいるくらいですから、それなりの大きな屋敷だと思っていましたが、実際にこの赤門を目の前にすると、さすがは大名屋敷跡とあって、普段自分が演じている設定よりも随分大きなものでした。 加えて、くぐり戸の作り(くぐらなくても楽々出入りできる)など、時代劇で見ていてイメージしていたものと実物は違っていて、実際にこうして屋敷の門を見てみるのは芸の上でも非常にためになります。 テレビなどでは表側からの映像ばかりですので、ここはひとつ特別に赤門の裏側を紹介します。 なーに、普通に門の裏側でした。 けど、さすがに大掛かりな梁と柱です。 これにはやや驚きました。 せっかくなので、大学の敷地の中をちょっと散策。 どこかで見たことがあるこの建物、安田講堂ですね。 イメージしていたよりもやや小さい感じでした。 | |
駒次レポートはさらに続く・・・・・> |