#010 「妾馬」の謎を追え!(その4)
いよいよ「妾馬」疑問に迫る! | |||||||||||||||||
それでは、「妾馬」に関する謎解きです。
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どうして後半が演じられないのか? | |||||||||||||||||
「妾馬」の後半部分ですが、前半部分の最後で赤井御門守により、八五郎は侍に召抱えられます。 武士ですので、名前をもらって、その名を石垣杢蔵左衛門蟹成(いしがき もくぞうざえもん かになり)と名乗ります。 この名前は歩く格好が蟹のようだったとの例えですので、相当のガニ股だったのでしょか?。 与えられた俸禄は50石。現在の価値に直すと、年収:600万円といった感じです。 しかし、八五郎は途端に威張りちらして、かつての友人らと会っても煙たがられてしまい、前半部分の宴席で見せた妹思いの人情家ぶりはありません。 むしろこんな八五郎だったら、昔のままの彼の方が良かったと誰もが思うような有様です。 こんな八五郎を見せてしまうことで前半部分も含めて、せっかくの感動が台無しになるようなら、それ以前でおしまいにした方が良いとの考えで、後半部分をやる人が少なくなったのだと思います。 そして、さらなる後日談で、八五郎が侍を辞め、大工に戻って棟梁にまでなる話が作られたのも、八五郎の侍ぶりが看過できない人々の愛情から出た、彼へのメッセージだったと思います。 | |||||||||||||||||
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以上により、今回のミッション完了!! 第5回「調査報告会=落語会」では、 「妾馬」を口演しました。 |